こんにちは。かずまです!
今回は、適応障害とはなんぞや?ということで
適応障害について解説していきたいと思います。
適応障害とは
適応障害とは、病気であるが、
病気と健康の境界部分にある「状態」
とも言えるかと思います。
何か新しい環境や状況に際し、その
ストレスに対応できなくなった結果、
身体や心に不調をきたしてしまうように
なる状態を指します。
重症化すると、他の病気に診断が変わるケースも
あり、放置できないものです。
では、何故適応障害が起こるのでしょうか。
適応障害が起こる原因
日常生活で大きなストレスとなる出来事が
突然起こると、心身に様々な反応が出るのが普通です。
それが反応ではなく、症状にまで至ったのが適応障害ですが
ストレスの原因としては、以下のものが考えられます。
- 環境的な問題
- 健康の問題
- 心理社会的な問題
- 一般に良いことと思われること
- 対人関係の問題
1.環境的な問題
安全性のない住居や、経済的な問題、
法律違反による勾留、借金問題など
環境に起因する問題でのストレスがあります。
その環境に居ることに安心できないことでのストレス
生存を脅かされるストレスというところでしょうか。
最近問題になっている、戦争やネットでの誹謗中傷等も
このカテゴリーに入ります。
2.健康の問題
手術により体が動かない。事故の後遺症
怪我、睡眠習慣の変化、禁煙、禁酒等
身体の問題に起因するストレスです。
思い通りに行かない自分の体に対してのストレスや
手足の喪失等は、想像できないほどの強い
ストレス要因になります。
3.心理社会的な問題
家族、友人との離別、異文化での生活
失業、困難な勤務状況、仕事内容の変化、
業務目的の不明確等、
環境と人間関係との中間のような位置づけの
ストレスです。
4.一般的に良いと思われるもの
結婚、出産、就職、昇進、進学、子供の独立
引退、休暇、個人的な成功等
一般的に良いと思われることがあっても、環境の変化が
伴い、それがストレスになるということです。
5.対人関係の問題
親子・パートナー・兄弟の間の問題、
不倫、離婚、いじめ、パワハラ、過干渉等
人間関係に起因するストレスです。
すべての悩みは人間関係に起因すると
アドラー心理学で言われているように、実際には
とても多いストレス要因かと思います。
適応障害の症状
適応障害は、抑うつが主症状です。
そのストレスがあった要因から、3ヶ月経たないくらいで
気持ちや行動に変化が出てきます。
大きく症状は5つに分けられますが、基本的に
鬱傾向が一番多く起きる症状です。
抑うつ症状
ストレスが原因で、それに適応できない場合
気分が落ち込み、うつ状態になってしまいます。
ストレスの原因がはっきり分かる場合が多く
ストレスのない場面では、普通に過ごせることから
「さぼっている」「甘えだ」等と受け取られることも。
また、ストレスの原因が自分では解決できない問題だと
さらにつらくなることもあります。
不安症状
ストレスになった出来事がいつまでも
頭から離れず、不安や心配が続きます。
不眠症状が現れることが多く、イライラしたり
些細なことで落ち込んだりしてしまいます。
孤立感を感じたり、夜になると不安感が一層増す
ことも多いです。
気分不安定
ストレスがない場面では気分が戻ったりして
でも、会社に行くと気分が重い、等
気分が不安定で、非定型うつ病に似ています。
また、気分のが高陽してしまう場合、
双極ⅱ型障害を発症している可能性も
あります。
行為の障害
環境に適応しようと頑張っているが
どうしてもできない場合、それが、犯罪やアルコール依存症、
薬物依存、遅刻、破壊行為等に形を変えて現れることも
あります。
家事や仕事を放棄する人もいます。
ストレスに対して、過剰に逃げたり、
もはやどうでもよくなる。自暴自棄になることが
起こります。
物質依存
適応障害と診断された人の多くに、
アルコールや薬物依存などの乱用が
認められたという報告があります。
ストレス解消のために、飲酒をし、それが
睡眠障害に繋がったり、薬物を使って
気分を高揚させたりしてしまうことも。
社会生活に重大な影響を与えます。
肩こりや不眠、身体症状
円形脱毛症や、耳鳴り、目の疲れ
偏頭痛、動悸、肩こり、倦怠感
めまい、微熱、声が出せない等
様々な身体的症状が現れることも多いです。
こうした症状は、ストレスを解決しないと、
ずっと続いてしまうことになります。
では、このつらい適応障害には、
どうやって対処すれば良いのでしょうか?
適応障害への対応の仕方
適応障害の対処の仕方については、
おおきく3パターンの要素があります。
- 精神療法
- 薬物療法
- 生活療法
詳しく見ていきます。
1.精神療法
適応障害の治療は、カウンセリングと
ストレス対処が主になる場合が多いです。
精神科・心療内科・プライマリーケアクリニック
メンタルクリニック等があります。
療法的には、「支持療法」と「ストレス対処」
が主になります。
支持療法とは、患者の話に耳を傾け、受け入れ、
共感したり励ましたりすることで、患者が自らの
根底にあるものに気づき、変化していくのを待つ療法です。
また、ストレスに対処することに効果的な
認知療法も良い治療法です。
ストレスに対して実際に向き合ってみて
慣れの効果を期待する「曝露療法」もありますが
PTSDに似た症状が出る場合に効果があることもあります。
2.薬物療法
脳内の神経伝達物質の以上により引き起こされる
鬱や気分の不安定さ等に対処するのに効果的な
抗うつ薬、抗不安薬等を用いて、つらい精神症状を
和らげる対処法です。
気分の落ち込みが激しいと、何もする気が起きなく、
自分の症状と向き合うこともできなくなります。
その際は、薬の力を借りることで、すこしずつ動ける
ようになっていくことも。
抵抗がある方も多いとは思いますが、実際に効果がなければ
すすめられないので、医療従事者と相談して、服用をすすめられたなら
従ったほうが良い結果になることも多いかと思います。
3.生活療法
ストレス要因に対し、それを排除すると、
例えば会社が原因の場合、退職して治療に専念した場合
どうしても生活リズムが乱れがちになります。
その際に、精神療法と同じくらい大切なのが
生活療法です。
大切なのは、「起床・朝昼晩の食事・就寝」の
5つのポイントを外さないことです。
無理のない範囲で、起床したら朝日を浴びたり、
夜はリラックスして過ごす等、生活に
メリハリをつけることが大切です。
まとめ
適応障害は、心の病です。
ストレス要因に対してうまく適応できない場合に
生じる身体的、精神的症状が現れてしまう。
それが表面化する人もいれば、大丈夫な人も居ます。
これにはストレスに対する個人差もあり、仕方のない事だと
思います。
要するに
「合わない環境で無理に自分を消耗させること」
から出てくる症状なのかなと思います。
ストレス自体は悪いものというわけでは
ありません。
ですが、ストレスに対してうまく適応できない自分を
責めることや、周りの人間が適応できないことを
責めることは、何も良い結果を生みません。
出来ないものはできないと割り切って
生きていくことも必要だと思います。
「努力はするけど、無理はしない」
このスタンスが、適応障害にならないために
大切なのではないでしょうか。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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