避難所で少しでも質の良い睡眠を取れるようにする6つの対策と具体的な方法

睡眠

こんにちは。かずまです。

今回は、災害などで避難した場合での

良い眠り方について解説していきます。

地震、大雨、台風等、日本は災害が多く

避難する機会についても諸外国よりは

多い国です。

今現在も、石川県での地震の影響で避難所で

生活を余儀なくされている人も

沢山いらっしゃいます。

予め知識を持っておくことや、

良い情報を仕入れることで、

避難所という眠りにとっては

非常に悪い環境でも、少しでも長く

快適に眠れるように、睡眠健康指導士の

観点から解説していきます。

この記事はこんな人におすすめです。

  • 避難時に良質な睡眠を取りたい人
  • いつもと違う環境でも眠りたい人
  • 避難所でも長く深く眠りたい人
  • 災害に備えて知識で備えたい人
  • 役立つ睡眠グッズが知りたい人

避難所と自宅での睡眠の違い

東日本大震災のときに、たまたま

高齢者の睡眠測定を行っていた研究が

あります。

被験者は8人で、7人は自宅避難、1人は

避難所で避難をしていました。

震災が発生した晩、自宅避難の方は

睡眠の質が低下し、睡眠が妨げられましたが、

翌日には回復していました。

しかし、避難所で過ごした1人は、

震災発生時の睡眠効率が40%未満

通常の半分以下になり、翌日も回復して

いませんでした。

避難所の睡眠環境は自宅で避難するより

睡眠を著しく妨げることがわかります。

原因は精神的な不安もありますが、やはり

睡眠環境も大きく影響していることが

わかっています。

では、どうすれば避難所でも睡眠環境を

整えられるのでしょうか?

結論

避難所の睡眠環境は最悪と考えていい。

可能ならば自宅避難。難しいのなら

出来る限りの対策と知識を。

避難所での睡眠対策

ここではまず、仮の避難所を設定します。

小学校などの体育館に避難したと仮定して

対策を考えていきます。

対策には主に6つの注意点があります。

  1. 騒音対策
  2. 光への対策
  3. ホコリ等の対策
  4. 寝具対策
  5. 運動不足への対策
  6. こころの対策

順に解説していきますね😌

騒音対策

体育館は天井が高く、物音が

普段の寝室よりも当然響きます。

夜間の歩行音、咳、いびき、話し声、

赤子の夜泣きなどもあるかもしれません。

178人が体育館で一晩過ごした際の騒音は、

35~75dBと、世界保健機構(WHO)が

推奨している睡眠環境である35dB以下に

なる時間帯はありませんでした。

騒音対策として考えられるのは耳栓です。

かさばるものでもないので、避難袋などに

入れておくと良いかと思います。

子供用はこちら。寝ていると

失くしてしまうので、紛失対策として

紐付き、もしくは数を揃えておくことで

安心できますね。

耳栓がない場合は、サランラップを

捩ったものなどで代用できます。

くれぐれも耳の中に入り込まないように

注意してくださいね。

光への対策

避難所では、防犯のため夜間も

消灯しないために、光が睡眠を

妨げます。

消灯している場合でも、懐中電灯の

光などで睡眠が遮断されます。

タオル等で目を覆うことで

少しでも寝やすい環境を作ることが

できますが、白いタオルですと

光が透過してしまい、遮断効果が

薄いです。避難袋には是非黒いタオル

入れておくと、アイマスク代わりにも

使えて良いと思います。

でも、睡眠時はやはり専用の

アイマスクが欲しいです。

光が入らないように工夫されていますし、

タオルだと寝ている間にずれてしまったり

しますからね。

ホコリなどの対策

体育館などの避難所では、

目には見えませんが、人が動くことで

衣服から大量のホコリが常に

飛散されている状況です。

また、床に寝ている場合は、

床に落ちた埃をダイレクトに

吸ってしまい、呼吸器に影響が

出てしまうことも大いに考えられます。

是非、マスクをして寝ることを

おすすめ致します。

寝るときにマスクは、

邪魔だと思う人もいるかと思いますが

気管支炎になったり、咳き込んで

寝付けないよりはマシかと思います。

寝具対策

体育館の床は板張りのため、

当然固く、少し寝ているだけでも

身体が痛くなってしまいます。

東日本大震災では、当日に雪が降っており

自宅で使用している寝具を避難所に

持ち込んでも、床から冷えて眠れなかったとの

報告もあります。

寝具の保温性を衣服のみで補うことは

不可能であり、寝具がないと寒くて

眠れないだけでなく、最悪の場合

低体温症になるリスクもあります。

近年、東日本大震災の教訓を生かして、

ダンボールベッドが導入されています。

是非活用するとともに、なるべく事前から

備えておくと良いかと思います。

カイロだけでも、あるのとないのとでは

かなり違うと思います。

カイロを肩甲骨の間やお腹に貼ることで

血流に乗って体全体に暖かさが届きます。

マットはキャンプ用を代用できます。

これをダンボールの上に敷くだけで

保温性や寝やすさが違ってきます。

運動不足への対策

避難所で生活をしていると

運動不足になりがちです。

特に高齢者については、周りが

色々とやってくれるので、かえって

身体を動かすことがなくなって、

筋肉が衰えてしまうことが、

先の震災の際には沢山あったそうです。

人間はもともと動くように設計されて

おり、ずっと座っているのは非常に

身体に悪いです。

また、体を動かすことで気分が前向きに

なるようにもできています。

怪我をしているなど、危険性がない場合は

是非避難所の活動の支援をしたり

散歩をしたり、歩いたりすることで

運動不足の解消に努めましょう。

血流も良くなって、頭も働くようになり、

睡眠の質もよくなります。

後述する精神面についても良い影響が

あります。

こころの対策

災害が起こったショックや

家の倒壊、浸水、火災による焼失、

パニックに陥る人々を見た経験、

家族を失くしてしまったショック等

災害は精神にも非常に大きな影響を

与えてしまいます。

ここは是非、「同調効果」というものを

使って、自分を周りと同調させることで

乗り切っていければと思います。

「同調効果」とは、自分も周りも

同じ経験をしているんだ。

私だけじゃない。皆それぞれ辛いんだ。

と考えることで心が楽になる効果です。

普段悪者にされがちな「同調」ですが

こういう時は心の支えにもなったりします。

また、是非こういうときこそ、

他人と会話をしてみることです。

見ず知らずの人とでもいいので、

会話するだけでも、

非常に心が落ち着きます。

人間は群れで生活してきた動物です。

周りはみんな同じ経験をしています。

是非、自分の経験を他人と共有してみて

下さい。それだけでも心が落ち着きますし、

周りの方ともコミュニケーションを取れると

防犯や情報収集の観点からも、恩恵が

あるかと思います。

是非「他人と話してみる」ことを

おすすめいたします。

まとめ

今回は、避難所で少しでも

良い睡眠が取れるための方法として

睡眠健康指導士の観点から

解説させていただきました。

避難所は、眠るための場所としては

環境的に非常に悪い場所です。

1日でも早く避難所から出られれば

それだけ睡眠の質も上がるかと思います。

とはいえ、自宅がなくなってしまったり

住めなくなったりしてしまったら、

致し方ないですよね。

「光」「音」「温度」「空気」

に加えて、「心理的安全性」

なるべく確保して、協力して

つらい避難所での生活を、少しでも

改善していけるといいと願っています。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

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